医療•健康 【比較】「くも膜下出血」は二種類ある! 外傷性(tSAH)と動脈瘤破裂の症状・予後・CT画像の特徴
同じ「くも膜下出血」という診断名であっても、外傷性(tSAH)と非外傷性(動脈瘤破裂)では、その原因、症状の激しさ、そして治療の緊急度が全く異なります。非外傷性の場合は「人生最悪の激しい頭痛」とともに発症し、動脈瘤処理のための緊急手術が必須となる致死率の高い病態です 。一方、tSAHは外傷が原因であり、多くは少量出血で保存的治療が主体となります。本記事では、この二つの病態を原因血管、出血の形態(CT画像所見)、再出血リスク、および緊急治療の必要性という観点から徹底的に比較し、正確な鑑別診断がいかに重要であるかを解説します。特に頭部外傷の後に意識障害や頭痛がある場合、どちらのタイプなのかを迅速に判断することが、患者様の生命と予後を左右する鍵となります。