
収入保障保険の基本をわかりやすく解説。万が一のときに年金形式で保険金が受け取れる仕組みや、保険料が割安な理由、そして「65歳満期」が推奨される理由を徹底解説します。保険金と保険料の具体的なシミュレーション例や、掛け捨て型のメリット・デメリットもわかります。
収入保障保険は、被保険者が死亡または高度障害状態になった場合に、残されたご家族が毎月、年金形式で保険金を受け取れる「掛け捨て型」の死亡保険です。
1. 収入保障保険の仕組みと特徴
- 保険金の受取形式: 一括ではなく、毎月決まった額が支払われる「年金形式」が基本です。これにより、ご遺族は生活費として計画的に使えます。
- 保険金の総額: 保険期間の経過とともに、受け取れる保険金の総額は徐々に減少していきます。これは、子どもの独立などで必要な保障額が減ることに合わせた合理的な仕組みです。
- 保険料: 貯蓄機能がなく、保険金が逓減する仕組みのため、同じ保障額の一般的な定期保険や終身保険に比べて保険料が割安です。
- 満期時: 基本的に掛け捨て型であるため、満期(保険期間の終了)まで生存していた場合、満期保険金や解約返戻金はありません。
2. 保険金と保険料の具体例
| 項目 | 内容 | 具体的なイメージ | 
| 保険金 | 年金月額と残りの保険期間で決定する。 | 月額20万円を60歳満期まで受け取る契約で、30歳で亡くなった場合、総額は7,200万円(20万円 × 360ヶ月)。 | 
| 保険料 | 性別、年齢、健康状態、保険期間などで決まる。 | 30歳男性・健康体で65歳満期・月15万円の保障の場合、月払保険料は3,000円台など、比較的割安。 | 
3. 保険期間(満期)の考え方
「65歳満了」がよく選ばれますが、ご自身の状況に合わせて設定できます。
- 65歳満了が多い理由: 配偶者が公的年金(老齢年金)を受け取り始める65歳まで、不足する生活費をカバーするため。
- その他の設定: 「子どもが独立するまで(例:55歳満了、22年満期)」など、必要な期間に合わせることができます。
4. 65歳満了で「損」ではないか?
- 満期まで何事もなく健康だった場合、保険金は支払われません。
- しかし、これは「万が一のリスクを割安な保険料で備えられた」という安心を買う行為であり、「損」ではありません。
- 65歳以降も保障を延ばすと、保険料の負担が増す一方で、公的年金でカバーされるため保障の必要性が薄くなり、**費用対効果が悪くなる(割高になりやすい)**ことがあります。
 
  
  
  
  