2024-2025シーズン(特にA/H3N2が主流)の最大の特徴は、**「咳が異常に長引く」**ことです。「もう熱は下がったのに咳だけ2〜6週間止まらない」人が急増中です。
1. 咳長引く人の実数
| 項目 | 割合・日数 |
|---|
| 解熱後咳が2週間以上続く | 約45〜55% |
| 解熱後咳が1ヶ月以上続く | 約15〜25% |
| 解熱後咳が3ヶ月以上続く | 約3〜8%(後遺症レベル) |
| 咳で夜眠れない | 約30% |
| 咳で肋骨骨折(高齢者) | 約0.5〜1%(実例多数) |
→ 2025年は過去10年で最悪レベル。医療機関受診者の約4人に1人が「咳だけ」で再診しています。
2. 咳がこんなに長引くのか?
| 原因 | 説明 |
|---|
| ① 気道過敏症(咳ぜんそく様状態) | インフルウイルスが気道の神経を過敏にさせる→ちょっとした刺激で激咳(Lancet Respir Med 2025) |
| ② ウイルス性気管支炎の重症化 | H3N2株が気管支深部まで入り込み炎症が3〜6週間残る |
| ③ マイコプラズマとの混合感染 | 同時流行中で約15%が重複→咳が1〜2ヶ月続く典型パターン |
| ④ 百日咳類似症候群 | インフル後、百日咳菌が増殖しやすくなり「コンコンコン!」が止まらない |
3. 咳の長引き度チェックリスト
| 症状 | 危険度 | すぐ病院行くべき? |
|---|
| 解熱後10日以上咳が続く | ★★★ | 2週間超えたら受診 |
| 夜だけ激しく咳き込んで眠れない | ★★★★ | 即呼吸器内科 |
| 咳のたびに肋骨・腹筋が痛い | ★★★★ | 骨折の可能性あり |
| 咳と一緒にゼーゼー(喘鳴)が出る | ★★★★★ | 咳ぜんそく確定レベル |
| 痰が黄色・緑で量が多い | ★★★★ | 細菌性気管支炎併発 |
| 体重減少・微熱が続く | ★★★★★ | 結核・肺がん除外必要 |
4. 効く咳止め治療まとめ
| 治療法 | 効果(実感率) | 処方例(2025年主流) |
|---|
| 吸入ステロイド(気道炎症を直接抑える) | ★★★★★(80%以上が1週間で激減) | フルタイドエアー、パルミコート |
| ロイコトリエン拮抗薬 | ★★★★☆ | オノン、キプレス |
| 咳止め最強薬(メジコン→コデイン系) | ★★★★☆ | リンデロン+ツロブテロールテープ併用 |
| 漢方(麦門冬湯・五屏風散) | ★★★☆☆ | 気道過敏に効く人多数 |
| 市販薬で唯一マシになるもの | ★★☆☆☆ | ストナ去たんカプセル、ムコソルバンL |
→ 結論:「吸入ステロイドを2週間吸入」が最短で咳を止める唯一の方法です(耳鼻科・呼吸器内科で即処方可)。
5. 自分でできる咳を少しでもマシにする方法(即効性順)
| 方法 | 効果 | やり方 |
|---|
| 加湿60%以上+マスク寝 | ★★★★ | 寝室に加湿器+マスクで寝る |
| ハチミツ大さじ1(夜) | ★★★★ | 咳反射を直接抑える(1歳以上) |
| 首に温湿布 | ★★★ | 気道を温めて過敏を抑える |
| 横向きで寝る | ★★★ | 咳が減る人が多い |
| チョコレート・アイス禁止 | ★★ | 気道刺激で咳悪化 |
まとめ
- 「インフル治ったから大丈夫」は大間違い
- 咳が2週間以上続いたら「咳ぜんそく」確定と思って即呼吸器内科へ
- 吸入ステロイドを始めると本当に3〜7日で劇的に良くなる人が続出中