【2025年最新】YouTube切り抜き動画は収益化できない?稼ぐための付加価値と注意点を徹底解説

YouTubeの切り抜き動画で広告収益が得られなくなる、という明確なルール変更が発表されたわけではありません。しかし、YouTubeの収益化ポリシーや著作権に関する方針を考えると、以前よりも収益化のハードルが上がっている可能性があります。

主なポイントは以下の通りです。

1. 「再利用コンテンツ」に対する厳格化 

YouTubeは、単に他者の動画を切り取ってアップロードするだけの、オリジナリティや付加価値のない「再利用コンテンツ」を厳しく審査しています。収益化の条件には「独創性」や「オーセンティック(本物であること)」が求められます。

2. 付加価値の重要性 

YouTubeの収益化ポリシーでは、単に他人のコンテンツを複製するだけでは不十分で、「新しい価値や意味を加えること」が求められます。これは、切り抜き動画が「再利用コンテンツ」として扱われないようにするために非常に重要です。

以下に、具体的にどのような要素が「付加価値」と見なされるか、詳しく解説します。


1. 独自の編集と構成

単に面白かったシーンを切り貼りするだけでなく、視聴者がより楽しめるように工夫された編集が重要です。

  • ストーリーテリング: 切り抜き動画全体に一つのストーリー性を持たせることで、単なるハイライト集以上の価値を生み出します。
  • テロップと字幕: 視聴者の理解を助けるだけでなく、元のコンテンツにはない独自の解説や補足情報を加えることで付加価値となります。
  • 効果音やBGM: 元の動画にはない、シーンの雰囲気を盛り上げる効果音やBGMを加えることで、独自の編集センスをアピールできます。
  • アニメーションやエフェクト: 画面に動きをつけたり、視覚的に面白い効果を加えることで、視聴者の注意を引きつけます。

2. 独自の視点や解説

コンテンツ制作者自身の視点や意見を加えることで、切り抜き動画に独自の価値が生まれます。

  • 解説や批評: 切り抜き元の配信者の発言や行動に対して、独自の視点から解説や批評を加えることで、視聴者はより深くコンテンツを理解できます。
  • リアクション動画: 元の動画を見ながら、制作者が自身の感想やリアクションを画面に表示させる形式です。ただし、これも単なるリアクションだけでなく、そこに独自の考察やユーモアが加わることが重要です。
  • 分析や考察: ゲームプレイの切り抜きであれば「なぜこの行動をとったのか」、トーク配信であれば「この発言の意図は何か」などを分析し、視聴者に新しい気づきを提供します。

3. 情報の再構築と整理

複数の動画や情報を組み合わせて、一つの切り抜き動画としてまとめることも重要な付加価値です。

  • 総集編やまとめ: 特定のテーマ(例:「〇〇(配信者名)の爆笑シーン集」「ゲーム『△△』の神プレイまとめ」など)に沿って、複数の配信や動画から関連するシーンを抜き出して編集します。
  • 比較動画: 似たようなシーンや発言を複数の配信者から集めて比較することで、元のコンテンツにはない新しい視点を提供します。
  • ダイジェスト: 長時間の配信の中から、最も重要な部分や面白い部分を凝縮してまとめることで、時間のない視聴者にとって価値のあるコンテンツとなります。

なぜ付加価値が重要なのか?

付加価値が重要視される理由は、以下の2点に集約されます。

著作権上の問題回避: 著作権は「創作性のある表現」を保護するものです。元のコンテンツに独自の編集や解説を加えることで、単なるコピーではなく「新しい創作物」として見なされやすくなります。これにより、著作権侵害の申し立てを受けるリスクを軽減できます。

YouTubeの収益化ポリシーへの準拠: YouTubeは、視聴者に新しい価値を提供しない「再利用コンテンツ」を収益化の対象から外す傾向にあります。付加価値の高い切り抜き動画は、単なる再利用ではなく、クリエイターの労力と工夫が認められるため、収益化の審査を通過しやすくなります。

結論として、 切り抜き動画で収益化を目指すなら、単なる切り取り作業ではなく、いかにして**「自分にしか作れない」「元の動画を見るだけでは得られない」価値を付け加えるか**が成功の鍵となります。

3. 著作権者の許可が前提 

最も重要なのは、切り抜き元の著作権者からの許可です。多くの配信者やタレントは、切り抜きガイドラインを設けており、そのルールに沿って収益分配を行うケースもあります。許可なく無断で切り抜き動画を投稿し収益化しようとすると、著作権侵害の申し立てによって動画が削除されたり、収益が著作権者に渡ったりする可能性があります。

4. 収益化の条件 

YouTubeで収益化するには、チャンネル登録者数や総再生時間などの条件を満たす必要があります。切り抜き動画であっても、これらの条件を満たさなければ広告収益を得ることはできません。

YouTubeで動画を収益化するためには、「YouTubeパートナープログラム(YPP)」に参加し、その条件を満たす必要があります。切り抜き動画の場合も、基本的な条件は同じですが、「再利用コンテンツ」と見なされないための独自の注意点があります。

以下に、収益化の主要な条件と、切り抜き動画に特有の注意点を詳しく解説します。


1. YouTubeパートナープログラム(YPP)参加のための基本条件

まず、すべてのチャンネルが満たすべき共通の条件は以下の通りです。

  • チャンネル登録者数1,000人以上
  • 総再生時間(動画): 直近12ヶ月間で、公開動画の総再生時間が4,000時間以上
  • 総再生回数(ショート動画): または、直近90日間で、公開ショート動画の視聴回数が1,000万回以上
  • コミュニティガイドラインの遵守: チャンネルに有効なコミュニティガイドラインの違反警告がないこと
  • AdSenseアカウント: 有効なGoogle AdSenseアカウントを持っていること
  • 居住国: YouTubeパートナープログラムが利用可能な国・地域に居住していること

これらの条件を満たすと、YouTube Studioの「収益化」タブから申請を行うことができます。審査に通過すれば、広告収益やSuper Chat、メンバーシップなどの機能が利用可能になります。

2. 切り抜き動画で特に重要になる収益化審査のポイント

切り抜き動画の場合、上記の基本条件を満たした上で、以下の審査基準をクリアする必要があります。

(1)「再利用コンテンツ」ではないと判断されること

これが最も重要なポイントです。YouTubeは、他人のコンテンツを単にコピーしたり、ほとんど編集せずに再アップロードしたりするチャンネルを収益化の対象から外します。

  • NGとされる例:
    • 他人の動画をそのまま、または部分的に切り取っただけで、ほとんど編集が施されていない動画。
    • 元の動画に字幕をつけただけの動画。
    • 複数のチャンネルから同じようなハイライトシーンを集めただけの動画。
    • AI音声で単調に読み上げるだけの動画。
  • OKと判断されやすい例:
    • 元のコンテンツに解説、批評、考察などの独自のナレーションを加えている。
    • 元のコンテンツをパロディ、コメディ目的で大幅に編集している。
    • 複数のソースを組み合わせて新しい物語や視点を作り出している。
    • 独自の演出(テロップ、効果音、BGM、アニメーション)を加え、元のコンテンツとは全く異なる価値を生み出している。

(2)著作権者の許可を得ていること

切り抜き動画は、著作権で保護されたコンテンツ(他人の動画、音楽、ゲーム映像など)を使用しています。

  • 許可が前提: 著作権者から切り抜きと収益化の明示的な許可を得ていることが大前提です。多くの配信者や芸能事務所は、切り抜きに関するガイドラインを公開しています。このガイドラインを必ず確認しましょう。
  • コンテンツID: 無許可で投稿した場合、著作権者から「コンテンツID」による申し立てを受ける可能性があります。この場合、広告収益はすべて著作権者に渡るか、動画がブロックされてしまうことがあります。
  • 「フェアユース」の限界: アメリカの「フェアユース(公正な利用)」の概念は、批評、教育、パロディなどの目的で著作物を利用することを一定の範囲で認めていますが、日本の著作権法とは異なるため、安易に「フェアユースだから大丈夫」と判断するのは危険です。

(3)コミュニティガイドラインの遵守

収益化を目指す上で、YouTubeのコミュニティガイドラインに違反しないことが不可欠です。

  • 具体的な違反例: 暴力的な内容、ヘイトスピーチ、性的なコンテンツ、スパム行為、他人への嫌がらせなどは、切り抜き動画でも厳しく取り締まられます。
  • 違反警告: 違反警告を3回受けるとチャンネルが永久停止される可能性があります。

結論として、単に動画の一部を切り取ってアップロードするだけの切り抜き動画は、収益化が難しくなっています。 著作権者の許可を得た上で、独自の編集や解説などを加えることで、収益化の可能性は高まります。切り抜き動画を始める際は、まず元の動画の著作権者のガイドラインを確認し、適切な方法で制作・運用することが不可欠です。