以下は、2002年から2022年までの日本アニメ市場の推移をまとめたものです。数値は日本動画協会(AJA)の報告や市場調査をもとにしたもので、アニメ全体の市場規模には、映像(テレビ、映画)、パッケージメディア、配信、音楽、キャラクターグッズ、海外市場などが含まれます。単位は億円です。
年度 | 市場規模(億円) | 備考 |
---|---|---|
2002 | 約10,000 | 国内需要が中心 |
2005 | 約12,000 | 海外展開が本格化 |
2010 | 約13,000 | デジタル配信が開始 |
2015 | 約18,000 | 海外収益の拡大 |
2017 | 約21,500 | 配信サービスが成長 |
2018 | 約24,000 | グローバル人気の向上 |
2019 | 約25,000 | コロナ禍による需要増 |
2020 | 約24,200 | コロナ影響でやや減少 |
2021 | 約26,000 | 海外市場が40%を占める |
2022 | 約27,000 | 配信とキャラクターグッズが拡大 |
- デジタル配信の影響:2010年以降、国内外でのアニメ視聴がデジタル配信にシフトしたため、パッケージ収益は減少しましたが、配信サービスの成長で市場全体が上昇しました。
- 海外市場の拡大:2010年代後半から、海外市場が急成長し、2022年には日本アニメ市場の約40%以上を占めるまでになりました日本動画協会。
日本のアニメ産業の市場規模は、過去20年で急成長しています。2000年代初期には約1兆円程度でしたが、2000年代後半以降は、国内市場と海外市場の両方で人気が高まり続けた結果、2022年には2.7兆円を超え、産業として大きく拡大しています。この成長は、テレビアニメや映画の興行収入だけでなく、ストリーミング配信や関連商品などの二次的収益源によるところも大きいです。
特に2010年代に入ると、アニメ作品のデジタル配信が加速し、NetflixやAmazon Prime Videoなどのグローバルなストリーミングプラットフォームがアニメを積極的に配信するようになったため、海外での市場規模も大きく広がりました。また、2019年からのコロナ禍によって、国内外でのアニメ配信の需要が増加し、市場拡大に寄与したとされています。
さらに、日本動画協会のレポートによると、アニメ産業の2022年時点の海外収益は全体の4割以上を占めるまでに成長し、特に北米や中国市場での需要増加が顕著です。一方で、国内制作現場では人材不足や賃金の問題も指摘されていますが、全体的には強い成長傾向を示しています。
このように、日本アニメ産業の市場規模は国内外で安定的に増加しており、今後もデジタル配信やグローバル展開がさらに進むと見込まれています。
【参考: 日本動画協会、産業レポート】