インフルエンザは、38℃以上の急な高熱、全身倦怠感、激しい関節・筋肉痛が4大症状とされますが、特に高齢者や子どもでは**「熱なし」**で症状が進行する危険なケースが30〜50%も存在します。「熱がないから大丈夫」という自己判断は禁物です。
インフルエンザの症状は、数時間でピークを迎え、解熱後も咳や倦怠感が1〜2週間続くのが一般的です。
この記事では、インフルエンザの症状を時間軸に沿って詳細に解説するとともに、単なる風邪との決定的な違いを示します。
- 熱なしでもタミフルは必要か? 高齢者・乳幼児の非典型症状
- 症状のピークと期間: 喉の痛み・咳がひどくなるタイミング
- 命に関わる危険信号: 息苦しさ、意識障害など、即救急車を呼ぶべきサイン
1. インフルエンザの基本症状(4大症状)
| 症状 | 特徴 |
|---|
| 高熱(38〜40℃) | 急激に上がる(数時間で39℃超) |
| 全身倦怠感 | 「動けない」レベルのダルさ |
| 筋肉痛・関節痛 | 全身ガクガク |
| 頭痛 | ズキズキ、特に前頭部 |
2. 「熱なし」インフルエンザは存在する?
| ケース | 頻度 | 特徴 |
|---|
| 高齢者(65歳以上) | 30〜50% | 微熱(37℃台)or 熱なし |
| 子ども(特に乳幼児) | 10〜20% | 熱より咳・鼻水が目立つ |
| 免疫抑制者 | まれ | 症状が「風邪レベル」 |
| B型インフル | A型よりやや多い | 熱が38℃以下も |
「熱がない=インフルじゃない」は間違い!
検査(迅速抗原)で確定を!
3. 症状の経過・期間(時間軸)
| 時期 | 症状 | 期間 |
|---|
| 発症0〜12h | 急な高熱+寒気、頭痛、全身痛 | 1日目 |
| 12〜48h | ピーク:39〜40℃、咳・喉の痛み、ダルさMAX | 2日目 |
| 48〜72h | 解熱開始、咳・鼻水が残る | 3日目 |
| 4〜7日目 | 回復期:咳・倦怠感が続く | 1週間 |
| 7〜14日目 | 完治(咳が最後まで残る) | 2週間 |
「熱が下がっても咳が1〜2週間続く」= 正常!
4. 咳・喉の痛みの特徴
| 症状 | 特徴 | 期間 |
|---|
| 咳 | 乾いた咳 → 痰が出る咳に変化 | 1週間〜2週間 |
| 喉の痛み | 焼けるような痛み、飲み込みづらい | 2〜5日(ピークは2日目) |
「咳がひどい=肺炎?」→ 息苦しければ即受診!
5. 症状別チェックリスト
| 症状 | インフル疑い度 | 風邪との違い |
|---|
| 急な高熱+全身痛 | ★★★★★ | 風邪は徐々に |
| 熱なし+咳・鼻水 | ★★★☆☆ | 高齢者・子どもに多い |
| 喉の痛み+咳 | ★★★★☆ | 風邪も似るが急激 |
| 咳が2週間続く | ★★☆☆☆ | インフル後遺症(正常) |
6. 「熱なし」でもインフルと診断されたら?
| 対応 | 理由 |
|---|
| タミフル(オセルタミビル) | 発症48時間以内なら重症化予防 |
| 安静+水分 | 脱水で悪化 |
| 咳止め・去痰薬 | 症状緩和 |
| 肺炎合併に注意 | 特に高齢者 |
7. 危険信号(即受診!)
| 症状 | 理由 |
|---|
| 息が苦しい・ゼーゼー | 肺炎・気管支炎 |
| 意識がボーッとする | 脳症(特に子ども) |
| 熱が5日以上続く | 2次感染 |
| 咳で血が混じる | 重症化 |
8. インフル vs 風邪 比較表
| 項目 | インフルエンザ | 風邪 |
|---|
| 発症 | 急激(数時間) | 徐々に |
| 熱 | 38〜40℃(高熱) | 37〜38℃ |
| 全身症状 | 強い(動けない) | 軽い |
| 咳・喉の痛み | 強いが後から | 最初から |
| 期間 | 3〜7日(咳は2週) | 3〜5日 |
まとめ:インフルエンザ症状の「鉄則」
急な高熱+全身痛= インフル確定級
熱なしでも高齢者・子どもは要注意
咳・喉の痛みは2日目ピーク → 1〜2週間残る
熱が下がっても油断NG → 肺炎・脳症リスク
「いつもと違う」= 即検査!
受診のタイミング
| 状況 | 行動 |
|---|
| 急な高熱+ダルさ | 当日中に検査 |
| 熱なし+咳・喉痛 | 2日続いたら検査 |
| 子どもがボーッとする | 即救急 |