インフルエンザに感染した場合、子どもと異なり大人の出勤停止期間について「法律上の義務」はありません。しかし、職場での集団感染を防ぐため、企業は就業規則に基づいて独自のルールを定めています。
現在、多くの企業や厚生労働省が推奨する一般的な基準は、学校と同じ「発症後5日経過」し、かつ「解熱後2日を経過」するまで自宅療養するという「5+2ルール」です。これを守ることで、合計7〜8日間の休みが必要となるのが一般的です。
1. 法律上の出勤停止( なし )
| 項目 | 内容 |
|---|
| 労働基準法 | 出勤停止義務なし(学校保健安全法は大人対象外) |
| 会社判断 | 就業規則 に準じる |
「大人=自己責任」 → でも感染拡大防止が大事!
2. 一般的な出勤停止基準(企業・厚労省推奨)
| 基準 | 期間 |
|---|
| 発症後5日経過 | + |
| 解熱後2日経過 | 合計7〜8日休み |
「学校と同じ5+2ルール」が目安
3. 具体例(計算方法)
| ケース | 発症日 | 解熱日 | 出勤可能日 |
|---|
| Aさん(会社員) | 11/10(月) | 11/12(水) | 11/17(月) |
発症:11/10 → 5日後 = 11/15(土)
解熱:11/12 → 2日後 = 11/14(金)
→ 11/17(月)出勤OK
4. 会社の対応パターン
| 会社タイプ | ルール |
|---|
| 大手企業 | 5+2ルール厳守(在宅可) |
| 中小企業 | 医師の証明書 提出 |
| 公務員 | 5+2+診断書 必須 |
| フリーランス | 自己判断(クライアント次第) |
5. 必要書類
| 書類 | 提出先 |
|---|
| 診断書 | 人事・上司 |
| 治癒証明書 | 会社指定フォーマット |
| 体温記録表 | 任意提出 |
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6. 欠勤・給与の扱い
| 項目 | 扱い |
|---|
| 欠勤 | 有給消化 or 欠勤控除 |
| 特別休暇 | 一部企業で「感染症休暇」(給与100%) |
| 傷病手当金 | 健康保険加入者 → 給与の2/3支給(4日目〜) |
7. 在宅勤務・リモートの対応
| 状況 | 対応 |
|---|
| 熱が下がったが咳あり | 在宅勤務OK(会社判断) |
| 解熱後1日目 | 出社NG(感染リスク) |
| マスク+換気 | 出社時必須 |
8. 注意すべきケース
| ケース | 出勤停止延長 |
|---|
| 熱がぶり返す | 解熱日リセット |
| 肺炎合併 | 医師の許可まで |
| 同居家族が発症 | 2次感染で別カウント |
| 高齢者・基礎疾患あり | 医師判断で延長 |
9. 会社員向けチェックリスト
| 日数 | 確認項目 |
|---|
| 発症当日 | 会社に連絡(「インフルで休みます」) |
| 発症3日目 | 受診 → 診断書ゲット |
| 解熱後 | 体温記録(朝・夕) |
| 出勤前日 | 上司に連絡+診断書提出 |
10. 2025年 企業トレンド
| トレンド | 内容 |
|---|
| 在宅勤務推奨 | 解熱後2日でリモートOK |
| オンライン診断書 | クリニックでPDF発行 |
| 感染症休暇制度 | 大手で導入拡大 |
まとめ:大人の出勤停止「鉄則」
法律なし → 会社ルールに従う
目安:発症後5日 + 解熱後2日
診断書 or 治癒証明書 提出
欠勤=有給 or 傷病手当金
在宅勤務 で早期復帰可
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