依存症の患者数ランキング

依存症の患者数をランキングにすると、世界的に最も患者数が多い依存症はアルコール依存症ニコチン依存症が上位に位置し、その次に薬物やギャンブル依存症などが続きます。以下は、推定される患者数に基づいたランキングです(日本を中心にした推定数ですが、世界的な規模に近い傾向も反映しています)。

依存症患者数ランキング(推定数)

  1. ニコチン依存症(喫煙依存症)
    • 患者数(日本):約2,000万人(喫煙者数の推定)
    • 特徴:タバコの強い依存性により、禁煙が難しい。喫煙率は減少しているが、依然として大きな問題。
  2. アルコール依存症
    • 患者数(日本):約100万人以上
    • 特徴:飲酒をコントロールできず、社会生活や健康に支障をきたす。軽度のアルコール問題を含めるともっと多い。
  3. インターネット・スマホ依存症
    • 患者数(日本):推定500万人〜900万人(主に若年層に多い)
    • 特徴:特に若者を中心に、スマホやネットの過剰利用が問題化。ゲーム依存症やソーシャルメディアの依存が含まれる。
  4. ギャンブル依存症
    • 患者数(日本):約300万人
    • 特徴:パチンコ、競馬、競輪などでのギャンブル依存が中心。オンラインギャンブルも増加中。
  5. 薬物依存症
    • 患者数(日本):約2万人〜3万人(覚醒剤や大麻を含む)
    • 特徴:覚醒剤、大麻、処方薬などの依存。日本では他国と比べて薬物依存症の患者数は少ないが、再発率が高い。
  6. 食物依存症
    • 患者数(日本):推定100万人〜200万人
    • 特徴:過食症や特定の食品(甘いものや脂肪分の高い食品)に対する依存。肥満や健康問題を引き起こす。

ランキングまとめ

ランク依存症の種類推定患者数(日本)
1ニコチン依存症約2,000万人
2アルコール依存症約100万人以上
3インターネット・スマホ依存症推定500万人〜900万人
4ギャンブル依存症約300万人
5薬物依存症約2万人〜3万人
6食物依存症推定100万人〜200万人

注意点

  • これらの数字は推定であり、国や地域、調査方法によって異なる可能性があります。
  • ニコチンやアルコール、インターネット依存症は比較的「見えにくい依存症」であるため、問題が表面化しにくい一方で、患者数は非常に多いです。
  • ギャンブルや薬物依存症は深刻な影響を与える依存症であり、治療やサポートが必要な場合が多いです。

これらの依存症には、治療が難しいものも多く、特に再発率が高いもの(アルコールや薬物など)に対しては、長期的なサポートが重要です。

アルコール依存症が2位の理由について

アルコール依存症の人数が少ないように見えて2位にランクインしている理由は、依存症として診断されている人数問題飲酒を抱える人数の違いによるものです。

1. アルコール依存症の定義と人数

アルコール依存症として診断されるには、特定の診断基準(例:飲酒をコントロールできない、健康問題が出るなど)を満たす必要があります。日本では、診断されたアルコール依存症患者は約100万人とされていますが、これは病院などで診断を受けた人々の数です。

2. 問題飲酒者

しかし、依存症に至らなくても、問題飲酒者とされる人々はこれよりはるかに多いです。日本では、約800万人以上が「問題飲酒者」や「危険飲酒者」に該当すると言われています。これは、日常的に大量の飲酒をする、酔ってトラブルを起こす、健康に影響を与えるような飲酒習慣を持つ人々を含みます。

3. 依存症患者と潜在的なリスク層

ニコチン依存症と違い、アルコール依存症は目に見えにくい依存症です。飲酒は社会的に受け入れられている行為であるため、依存症として顕在化するまでに時間がかかることがあります。このため、アルコールに問題を抱えている人の総数を考慮すると、実際にはもっと多くの人が依存や過飲酒に悩まされていると言えます。

なぜ2位なのか?

  • 潜在的な人数が非常に多いためです。アルコール依存症に至る前の「問題飲酒者」や「リスク飲酒者」の層が広いため、これを考慮するとアルコール関連の問題は非常に大きな規模です。
  • アルコールは合法であり、広く普及しているため、依存症患者としてカウントされる人数よりも影響を受ける人の範囲が広いです。

したがって、患者数が100万人以上と報告されているものの、実際にはさらに多くの人がアルコールによる問題を抱えており、依存症患者としてランク2位に位置付けられる理由となっています。