十二指腸潰瘍の治療（主に薬物療法、内視鏡検査、稀に手術）で、民間の生命保険や医療保険から給付金を受け取れる場合があります。ただし、給付額は加入している保険商品の種類・契約内容・保障範囲により大きく異なります。保険会社ごとに異なり、告知義務違反（過去の病歴未申告）で給付が否認されるリスクもあります。以下は一般的な目安で、2025年現在の標準的な医療保険（例：入院日額5,000円、手術給付10,000円/回タイプ）を基にしています。実際の金額は契約書を確認し、保険会社に相談してください。
1. 給付の対象となる主なケース
- 入院時：出血や穿孔で入院した場合（平均3-7日）。外来のみなら給付なし。
- 手術時：内視鏡止血術（出血時）や穿孔縫合術（稀）。分類は「中等度手術」（5級相当）が多く、給付対象。
- 通院・検査：通常の医療保険では対象外だが、一部がん保険や特約でカバーされる場合あり。
- ピロリ菌除菌：公的医療保険（健康保険）で全額カバー（患者負担3割、約1-2万円）。民間保険は追加給付なしが主流。
生命保険（死亡保障中心）は、死亡時のみ給付（数百万円〜）で、治療中は直接関係しません。医療保険（入院・手術保障）が主な対象です。
2. 給付金額の目安（医療保険の場合）
標準的な保障内容に基づく例。複数特約があると加算されます。
| 保障内容 | 対象例（十二指腸潰瘍の場合） | 給付金額の目安（1回あたり） | 備考 |
|---|---|---|---|
| 入院給付金 | 出血で3-7日入院 | 日額5,000円 × 日数 = 15,000〜35,000円 | 1日5,000円タイプの場合。60日限度が多い。重症で2週間なら7万円超。 |
| 手術給付金 | 内視鏡止血術（中等度） | 5〜10万円 | 手術分類により変動（軽度:2万円、中等度:5万円、高度:10万円）。穿孔手術なら10万円以上。 |
| 通院給付金 | フォローアップ通院（特約あり） | 1回2,000〜5,000円 | 稀。入院後30日以内限定の場合多し。 |
| 先進医療特約 | 特殊内視鏡（稀） | 実額（上限100〜200万円） | 公的保険外治療時。十二指腸潰瘍ではほとんど不要。 |
| 総額例（軽症出血入院+止血術） | 5日入院 + 手術 | 約7〜15万円 | 基本保障のみ。特約で+数万円。 |
- 平均総給付額：軽症（外来薬物療法）で0円。重症入院で5〜20万円が目安。公的健康保険の自己負担（3割、総医療費10万円なら3万円）をカバーするイメージ。
- 複数保険加入時：各社から別々に給付可能（重複OK）。
3. 注意点と手続き
- 給付条件：入院1日以上、手術証明書必要。待機期間（加入後90日）経過後。
- 否認リスク：過去に十二指腸潰瘍の既往があると、加入時告知で制限（例：部位不担保）。持病がある場合、引受基準緩和型保険（保険料1.5〜2倍）を選ぶ。
- 請求方法：退院後、保険会社に診断書・領収書・入院証明を提出。オンライン請求可、1〜2ヶ月で振込。
- 税金：給付金は非課税（雑所得扱いなし）。
- おすすめ：十二指腸潰瘍はピロリ菌除菌で再発低減するので、加入前に検査を。難病指定ではないため、特定疾病保障は対象外。
個別の契約内容で変動するので、加入保険の約款を確認するか、FP（ファイナンシャルプランナー）相談を。参考：日本生命保険協会ガイドライン、保険会社事例（2025年時点）。
