子供が必要とする1日の栄養素は、年齢や体格、活動量によって異なりますが、特に成長期の子供にはバランスの取れた栄養が重要です。以下は、厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2020年版)」をもとにした基本的な栄養ガイドラインです。
1. エネルギー(カロリー)
- 1〜2歳: 約950 kcal/日
- 3〜5歳: 約1,300 kcal/日
- 6〜7歳: 約1,550 kcal/日
- 8〜9歳: 約1,850 kcal/日
- 10〜11歳: 約2,200 kcal/日
エネルギーは、成長に必要な体組織の構築や日常活動に欠かせないため、年齢や活動量に応じた摂取が推奨されます。
2. たんぱく質
- 1〜2歳: 15 g/日
- 3〜5歳: 20 g/日
- 6〜11歳: 約25〜35 g/日
- たんぱく質は筋肉や臓器、免疫細胞の構築に欠かせないため、成長期にはしっかりと摂取することが大切です。肉、魚、卵、大豆製品などが良質なたんぱく源です。
3. 脂質
- 1〜5歳: 総エネルギーの20〜30%
- 6〜11歳: 総エネルギーの20〜25%
- 脂質はエネルギー源になるほか、脳の発達やビタミンの吸収を助けます。良質な油(魚やオリーブオイル)を摂取することが推奨されます。
4. カルシウム
- 1〜5歳: 400〜600 mg/日
- 6〜11歳: 600〜800 mg/日
- 骨や歯の発育に欠かせない栄養素で、牛乳や乳製品、小魚、緑黄色野菜に豊富に含まれます。
5. 鉄分
- 1〜5歳: 4.5〜5.5 mg/日
- 6〜11歳: 5.5〜8.5 mg/日
- 鉄は酸素を体内に運ぶ役割があるため、成長期には特に必要です。レバーや赤身の肉、緑黄色野菜、貝類などが豊富です。
6. ビタミン類
- ビタミンA、C、D、E、B群など、特にビタミンD(骨の成長に重要)とビタミンC(免疫力の維持に必要)は成長期の子供に不可欠です。日常の食事に野菜や果物、魚、乳製品を取り入れると、ビタミンがバランス良く摂取できます。
7. 食物繊維
- 1〜5歳: 8〜10 g/日
- 6〜11歳: 10〜12 g/日
- 腸内環境を整えるために大切です。果物、野菜、全粒穀物に多く含まれています。
成長期には多くの栄養素が必要ですが、バランス良く摂ることが大切です。