性感染症って症状はどんなものがある?なったと思ったら病院行くしかない?予後はどうなのか?

性感染症(STI)の症状は、感染する病原体の種類によって異なりますが、一般的には以下のような症状が見られます。また、疑わしい症状が現れた場合は、早期に病院で診察を受けることが重要です。予後は適切な治療を受けるかどうかによって大きく異なります。

主な性感染症の症状

  1. クラミジア感染症
    • 男性: 尿道からの異常な分泌物、排尿時の痛み。
    • 女性: 異常な膣分泌物、排尿時の痛み、下腹部の痛み。
    • 無症状: 多くの感染者は無症状であることが多い。
    • クラミジアと診断されたら?
  2. 淋病(ゴノレア)
    • 男性: 尿道からの膿性分泌物、排尿時の激しい痛み。
    • 女性: 異常な膣分泌物、排尿時の痛み、不正出血。
    • 無症状: 特に女性は無症状の場合が多い。
  3. 梅毒
    • 初期: 硬性下疳(無痛の潰瘍)、リンパ節の腫れ。
    • 二期: 発疹、発熱、倦怠感、リンパ節の腫れ。
    • 三期: 内臓や神経に重篤な障害を引き起こす。
  4. 性器ヘルペス
    • 症状: 性器や周辺に痛みを伴う水疱や潰瘍、かゆみ、灼熱感、発熱、筋肉痛。
    • 再発: 再発することが多い。
  5. ヒトパピローマウイルス(HPV)感染症
    • 低リスク型: 性器にイボ(尖圭コンジローマ)。
    • 高リスク型: 無症状だが、子宮頸がんやその他のがんのリスクがある。
  6. HIV/AIDS
    • 初期: インフルエンザ様症状(発熱、のどの痛み、筋肉痛)。
    • 進行期: 免疫力の低下による様々な感染症や癌の発生。
  7. B型肝炎
    • 急性: 発熱、倦怠感、黄疸、腹痛。
    • 慢性: 多くは無症状、進行すると肝硬変や肝がん。
  8. トリコモナス症
    • 男性: 多くの場合無症状。
    • 女性: 悪臭のある膣分泌物、かゆみ、灼熱感、排尿時の痛み。

感染が疑われた場合の対応

  1. 病院での診察
    • 受診先: 性感染症専門のクリニック、泌尿器科、婦人科、感染症内科。
    • 検査: 症状に応じて、血液検査、尿検査、分泌物の培養検査、PCR検査など。
  2. 自己判断しない
    • 症状が出ていない場合でも感染している可能性があるため、リスクのある行動をした場合は早めに受診する。
  3. パートナーへの告知と検査
    • 性感染症はパートナーにも感染する可能性が高いため、パートナーにも検査を受けてもらう。

予後

  1. 治療を受けた場合
    • クラミジア、淋病、梅毒、トリコモナス症: 適切な抗生物質治療で完治することが多い。ただし、放置すると不妊症やその他の合併症のリスクがある。
    • 性器ヘルペス: 完治はしないが、抗ウイルス薬で症状を管理可能。再発を防ぐ治療も可能。
    • HIV/AIDS: 抗レトロウイルス療法(ART)でウイルスの増殖を抑え、エイズの発症を遅らせることができる。
    • HPV感染症: 尖圭コンジローマは除去可能。高リスク型は定期検査で早期発見が重要。
    • B型肝炎: ワクチンによる予防が最善。慢性感染は抗ウイルス薬で管理可能。
  2. 治療を受けなかった場合
    • 多くの性感染症は放置すると重篤な合併症を引き起こす。例として、不妊症、慢性骨盤痛、癌、肝硬変、重篤な感染症などが挙げられる。

性感染症は早期に発見し、適切な治療を受けることで予後を良好にすることが可能です。自己判断せずに、症状が現れた場合やリスクがある行動を取った場合は、早めに医療機関で診察を受けることが重要です。

性感染症について(特徴、日本、世界では?)

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