控除額とは、所得税や住民税などの税金を計算する際に、収入から差し引くことができる金額のことです。控除が適用されることで課税対象となる所得が減り、最終的に支払う税額も軽減されます。控除額にはさまざまな種類があり、特定の条件や生活状況に応じて控除が適用されます。
主な控除の種類
- 基礎控除
- すべての納税者が利用できる控除で、2023年現在は48万円が設定されています。この基礎控除があることで、低所得者や無所得者は税金がかからない仕組みになっています。
- 給与所得控除
- 給与収入のある人が利用できる控除で、収入額に応じて一定額が控除されます。収入が高いほど控除額が増える仕組みで、収入が55万円までの場合は55万円が控除されます。
- 扶養控除
- 扶養している家族(配偶者を除く)がいる場合に適用される控除で、扶養人数に応じて控除額が変わります。
- 配偶者控除
- 配偶者の年収が一定額以下の場合に適用される控除です。年収が少ない配偶者を持つ納税者が利用でき、配偶者の収入に応じて控除額が変わります。
- 医療費控除
- 年間の医療費が一定額を超えた場合に適用される控除で、家計でかかった医療費の一部を所得から差し引くことができます。
例:控除を使った課税所得の計算
例えば、年収が200万円の人がいる場合、給与所得控除(55万円)と基礎控除(48万円)を適用すると、課税所得は以下のように計算されます:
- 課税所得 = 年収200万円 – 給与所得控除55万円 – 基礎控除48万円 = 97万円
この課税所得に対して税率がかけられ、税額が算出されます。
控除額を適用することで、課税対象の所得が減り、結果的に支払う税金が少なくなるため、生活への負担が軽減されるようになっています。