日本のクマ被害件数と出没件数推移(2025年)

日本では、主にツキノワグマ(本州・四国)とヒグマ(北海道)が人身被害を引き起こしています。2025年度(令和7年度、4月~)は、ドングリなどの堅果類の大凶作が影響し、クマの出没が急増。環境省の速報値によると、過去最悪レベルの被害が発生しています。以下に最新の統計をまとめます(主に環境省データに基づく)。

主要な被害件数(2025年度上半期:4月~9月)

  • 出没件数: 約20,792件(過去最多ペース。北海道を除く全国集計で、東北地方が全体の6割以上を占める。最多は岩手県4,499件、秋田県4,005件)。
  • 人身被害件数: 99件(被害者108人。けが人中心で、過去最多ペース)。
  • 死亡者数: 7人(4月~10月時点で過去最多更新。10月31日時点でさらに増加し、12人超の報道あり。主に東北・北海道で発生)。

年度別推移(人身被害件数・死亡者数)

過去数年の傾向を表で示します。2025年度は途中経過ですが、すでに前年度を上回るペースです。

年度人身被害件数被害者数死亡者数備考
2021年度約100件約110人2人
2022年度約120件約130人3人
2023年度198件219人6人過去最多(当時)
2024年度約150件約170人3人
2025年度(4~10月)約120件以上約130人以上12人速報値。秋の増加でさらに上振れの可能性大

年度別出没件数推移(主に4月~翌3月集計)

年度出没件数(全国合計、北海道除く)備考
2009年度約6,967件記録開始以降の比較ベース
2010年度約3,721件(1~5月のみ速報)春季中心のデータ
2020年度(4~9月)約13,670件過去5年で最多(当時)、ブナ科凶作影響
2021年度(4~9月)約6,967件
2022年度(4~7月)約6,315件
2023年度(4~7月)約8,536件「異常出没」認定、ブナ科凶作
2023年度(通年)約18,000件以上人身被害最多更新(当時)
2024年度(通年)約20,513件増加傾向継続
2025年度(1~5月)約3,721件過去最多(2010年以降)
2025年度(4~8月)約20,000件以上過去5年で最多、2024年度通年超え
2025年度(4~9月)約20,792件東北地方が6割以上(岩手4,499件、秋田4,005件)
2025年度(通年見込み)25,000件超予想ドングリ大凶作で秋以降急増中