日本の軽自動車、なぜ世界にない?

軽自動車の規格は日本独自のものです。

海外では「軽自動車」というカテゴリーや、それに合わせた税制・優遇制度は存在しません。

ただし、日本の軽自動車と似たようなサイズの小型車自体は、ヨーロッパの狭い道路事情や、アジア新興国の経済状況に合わせて開発・販売されています。しかし、それはあくまで「小さな車」であり、日本の軽自動車のようにサイズや排気量、定員などが厳密に定められた規格ではありません。

軽自動車の規格が日本に生まれた背景

  • 戦後の復興期:高額だった自動車を一般大衆が購入できるように、より安価で手軽な自動車が必要とされました。
  • 国土・道路事情:国土が狭く、道路も狭い日本において、コンパクトで小回りの利く車は非常に便利でした。
  • 税制上の優遇:軽自動車の規格を満たすことで、自動車税や重量税、自賠責保険料などが普通車に比べて大幅に優遇される制度が設けられました。

このように、軽自動車は日本の歴史的・文化的・社会的な背景から生まれた独自の制度と言えます。

近年、海外でも日本の軽自動車の機能性や経済性が注目され、特にEV(電気自動車)分野で日本の軽自動車のような小型で安価な車両を導入しようという動きも一部で出てきています。しかし、現時点では、軽自動車規格は「日本だけ」の特別なものです。

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