
2023年の厚生労働省「人口動態統計」に基づき、日本人の死因の最新トレンドが明らかになりました。総死亡者数約157万5千人のうち、悪性新生物(がん)が長年変わらず約4分の1を占めて圧倒的1位を維持しています。一方、高齢化の進行により老衰が急増し、3位に浮上。そして、新型コロナウイルス感染症は8位となりました。さらに、予期せぬ命の危機である「突然死」の年間約8万人の背後には、急性心筋梗塞など心臓関連の疾患が8割を占めています。この記事では、日本の死亡者データを深く掘り下げ、それぞれの原因と予防の重要性について解説します。
日本の全体的な死因ランキング(2023年最新データ)
厚生労働省の人口動態統計(2023年)によると、日本人の死因上位は以下の通りです。総死亡者数は約157万5千人で、がん(悪性新生物)が長年1位を維持しています。構成割合は全死亡に占める割合を示します。
| 順位 | 死因 | 構成割合(%) | 死亡者数(概算) |
|---|---|---|---|
| 1位 | 悪性新生物(がん) | 24.3 | 約38.3万人 |
| 2位 | 心疾患 | 14.7 | 約23.2万人 |
| 3位 | 老衰 | 12.1 | 約19.1万人 |
| 4位 | 脳血管疾患 | 6.6 | 約10.4万人 |
| 5位 | 肺炎 | 4.8 | 約7.6万人 |
| 6位 | 不慮の事故 | 3.5 | 約5.5万人 |
| 7位 | 自殺 | 2.0 | 約3.2万人 |
| 8位 | 新型コロナウイルス感染症 | 1.5 | 約2.4万人 |
| 9位 | 腎不全 | 1.2 | 約1.9万人 |
| 10位 | 慢性閉塞性肺疾患 | 1.1 | 約1.7万人 |
注記:
- このデータは男女合計。男性はがんがより多く(約6万人差)、女性は老衰が顕著(男性の2.5倍以上)。
- 年次推移:がんは1981年以来1位、心疾患は1985年から2位。老衰は高齢化により急増中。
- 2021年のグローバル解析(GBD研究)では、認知症が1位になる場合もありますが、公式統計ではがんが上位です。
突然死の原因ランキング
突然死(心停止や急性発作などで予期せず死亡するケース、主に心臓関連)は、日本心臓財団などのデータに基づき、主に心血管疾患が原因です。全体の突然死のうち約80%が心臓由来とされ、以下が主な原因ランキング(推定割合、2020年代データに基づく)です。突然死の年間発生数は約7-8万人と推定されます。
| 順位 | 原因 | 割合(%) | 詳細・特徴 |
|---|---|---|---|
| 1位 | 急性心筋梗塞 | 約40-50 | 冠動脈の詰まりによる心筋壊死。喫煙・高血圧がリスク。 |
| 2位 | 心室性不整脈(心室細動など) | 約20-30 | 心臓の電気異常による突然の心停止。高齢者で増加。 |
| 3位 | 脳出血・脳梗塞 | 約10-15 | 脳血管破裂や詰まり。突然の意識喪失を伴う。 |
| 4位 | 肺塞栓症 | 約5-10 | 血栓が肺に詰まる。長時間の座り姿勢でリスク高。 |
| 5位 | 大動脈解離・破裂 | 約5 | 動脈瘤の破裂。激痛を伴い即死率高い。 |
注記:
- 突然死の多くはAED(自動体外式除細動器)の使用で救命可能。心臓関連が大半ですが、若年層では不整脈や遺伝性疾患も。
- データは日本循環器学会や心臓財団の報告に基づく推定値。公式統計で「突然死」を別分類していないため、割合は疫学調査から。
これらのデータは予防のための参考に。健康診断や生活習慣の見直しをおすすめします。詳細は厚生労働省サイトで確認を。

