[脳卒中の症状比較]:頭痛の「強さ」「表現」から緊急度を見分けるコツ

脳卒中は、脳梗塞脳出血くも膜下出血の3タイプによって、その発症の速さ、頭痛の強さ、麻痺の出方が決定的に異なります。これらの症状の違いを知っておくことは、一刻を争う救急現場で、医師が迅速に診断を下すための重要な情報となります。

脳卒中の3種類ごとの症状の違い

症状脳梗塞脳出血くも膜下出血
発症の速さゆっくり〜急に急に雷に打たれたように一瞬で
頭痛ほとんどない(1〜2割)強い〜激しい(5〜7割)今まで経験した中で最悪(9割以上)
頭痛の表現「重い」「ズキズキ」程度「バットで殴られた」「爆発した」「雷が落ちた」「ハンマーで叩かれた」
吐き気・嘔吐少ない多い(半数以上)すごく多い(8割以上)
片側のマヒ・しびれ◎ ほぼ必ず出る◎ よく出る△ あまり出ない(出ても遅れて)
ろれつが回らない◎ よく出る○ 出る△ あまり出ない
意識がはっきりしてる?○ だいたい保たれる△ すぐにボーッとする× 半分以上が即意識不明
突然死のリスク低い中くらいめちゃくちゃ高い(到着前死亡40%)
一番わかりやすいサイン「朝起きたら片手が動かない」「活動中に急に頭が割れるように痛い+麻痺」「前触れなく人生最悪の頭痛がドカン!」

現場で使える覚え方(3種類を見分けるコツ)

状況ほぼ100%これ!
突然の最悪頭痛+すぐ倒れる→ くも膜下出血!!
激しい頭痛+吐き気+麻痺→ 脳出血の可能性大
頭痛ほぼなくて片麻痺だけ→ 脳梗塞だ!(特に朝気づく)

実際の患者さんの声(リアル例)

  • 脳梗塞:「朝トイレに起きようとしたら右半身が全然動かない…頭は痛くない」
  • 脳出血:「力んでたら急に頭がガーン!吐きまくって立てなくなった」
  • くも膜下出血:「普通にテレビ見てたら、いきなりハンマーで後頭部をフルスイングされたみたいに…」