脳梗塞の症状はFASTで判断!顔・腕・言葉の異常について

脳梗塞は、発症から治療開始までの時間が、その後の後遺症や生命予後に直結する**緊急性の高い疾患**です。発症時に最も重要なことは、誰もが簡単に異常を察知できる**4つのサイン(FAST)**を知り、迷わず119番通報することです。 たとえ症状が数分で消えたとしても、それは**一過性脳虚血発作(TIA)**として、**本物の脳梗塞の前触れ**である可能性が極めて高いです。「様子を見よう」という判断が、取り返しのつかない結果を招きます。

脳梗塞の主な症状 〜FASTで即チェック!〜

項目意味具体的な症状(見逃さないポイント)チェック方法
Face片側の口角が下がる 笑顔が明らかに左右非対称になる「にっこり笑ってください」 → 片側だけ上がらない・垂れる
Arm片方の腕が上がらない・すぐに落ちる 力が入らない、しびれる「両腕を前に90度上げて10秒キープ」 → 片側だけ下がる・浮かない
Speech言葉ろれつが回らない 言葉がもつれる、変な発音になる 言いたい言葉が出てこない「今日はいい天気ですね」と話してもらう → 呂律が回らず「きょわ いいてんい」と聞こえる
Time時間とにかく1秒でも早く119番! 発症からの時間が命を決める症状が1つでも当てはまったら即救急車 「様子を見よう」は絶対ダメ!

FAST以外の重要症状

症状特徴
突然の激しい頭痛「今まで経験したことない頭痛」=くも膜下出血の可能性も
めまい・ふらつき特に立ち上がれない、歩けない
視野が欠ける半分見えない(半盲)、物が二重に見える
両手両足のしびれ・麻痺片側だけではなく両側の場合も要注意
意識がぼーっとする呼びかけに反応が鈍い、眠ったように見える
飲み込みにくい水がむせ返る、よだれが垂れる

超重要ポイント

  • 症状は突然に始まる(数秒〜数分でピークに達する)
  • 一時的でも消えても油断禁止! → 一過性脳虚血発作(TIA)の可能性あり(24時間以内に本物の脳梗塞になる確率は5〜10%)
  • 高齢者は「なんとなくボーッとする」だけの場合もある

家族・周囲の人がやるべきこと(3ステップ)

  1. FASTチェック(30秒でできる)
  2. 発症時刻を必ず確認(最後に正常だった時間)
  3. すぐに119番 → 「脳梗塞の疑い、FAST陽性です」と伝える