自殺しようとしている人に声をかける際には、慎重でありながらも誠実で直接的なアプローチが必要です。以下のポイントを参考にして、声をかけてください。
自殺を考えている人への声の掛け方(ステップ)
1. 安全な環境を作る
- 静かで安心できる場所: できれば、静かで落ち着いた環境に誘導します。
- 他の人がいない場所: プライバシーを確保し、話しやすい状況を作ります。
2. 共感を示す
- 非判断的な態度: 批判せず、判断せずに話を聞くことが大切です。
- 心からの関心: 本当に心配していることを示す態度を取ります。
3. 直接的に質問する
- 具体的な質問: 「自殺しようとしているの?」や「死にたいと感じているの?」といった具体的な質問をすることで、相手が感じていることを明確にします。
4. 聞く姿勢
- 遮らない: 相手の話を遮らずに最後まで聞くことが重要です。
- 共感的に聞く: 相手の気持ちに寄り添い、理解しようとする姿勢を示します。
5. 支援を提供する
- 助けを求める手助け: 専門家や支援機関への連絡を手伝う提案をします。「一緒に助けを求めてみない?」や「一緒に専門家に会いに行こう」といった形で提案します。
- 継続的なサポート: 一回限りではなく、今後も支援することを伝えます。「これからも一緒に考えていこう」といった言葉で励まします。
6. 緊急時の対応
- 危険な場合: 今すぐの危険がある場合は、躊躇せずに緊急連絡先に連絡することが重要です。日本では、119(救急)や警察に連絡します。
声かけの例
- 「最近すごく辛そうに見えるけど、大丈夫?話を聞かせてもらえないかな?」
- 「死にたいと思っているの?どんな気持ちなのか、少しでも聞かせてほしい。」
- 「今、本当に苦しいんだね。一人で抱え込まなくていいよ。助けを求めることは恥ずかしいことじゃない。一緒に専門家に相談してみない?」
重要なポイント
- 否定しない: 「そんなこと考えないで」「頑張って」といった言葉は避けます。
- 責任を感じる必要はない: 自分一人ですべてを解決しようとせず、専門家の力を借りることが重要です。
自殺のリスクが高い場合は救急や警察に連絡、その後の対応
救急に連絡した場合(119)
- 救急車の派遣:
- 救急車が現場に派遣され、患者の状態を評価します。
- 救急隊員は、必要な応急処置を施し、速やかに医療機関に搬送します。
- 病院への搬送:
- 状況に応じて、最寄りの病院または精神科病院に搬送されます。
- 病院では、医師が緊急対応し、必要な治療を開始します。
- 精神科の対応:
- 自殺未遂や強い自殺念慮がある場合、精神科医が介入し、精神科病棟に入院する可能性があります。
- 精神科入院は、危機的状況が安定するまでの一時的な保護と治療を目的とします。
警察に連絡した場合(110)
- 警察官の派遣:
- 警察官が現場に派遣され、状況を把握し、安全を確保します。
- 必要に応じて、緊急対応として救急車を呼ぶことがあります。
- 現場の安全確保:
- 警察官は現場の安全を確保し、周囲の人々の安全も守ります。
- 自傷行為を防止するために、必要な措置を講じます。
- 適切な機関への連絡:
- 警察は必要に応じて、地域の精神保健福祉センターや医療機関に連絡し、専門的な支援を求めます。
緊急連絡をする際のポイント
- 落ち着いて状況を説明: 具体的に何が起こっているのか、相手の状態、場所、危険の度合いを明確に伝えます。
- 相手の安全を最優先: 自分や他人の安全も確保しつつ、相手の安全を最優先に考えます。
- その場を離れない: 救急や警察が到着するまで、できるだけその場に留まり、状況の変化に対応します。
まとめ
自殺を考えている人に対するアプローチは、慎重かつ誠実であるべきです。相手の気持ちを真剣に受け止め、専門的な支援に繋げることが最も重要です。
救急や警察に連絡すると、迅速に現場に対応者が派遣され、相手の安全を確保し、必要な医療や支援が提供されます。これにより、命を守るための迅速な対応が可能となります。自殺のリスクが高い場合、専門家による介入が最も効果的ですので、ためらわずに連絡することが重要です。