調理法で使い分け!食用油の「発煙点」についてと温度一覧

「発煙点」とは、油を加熱した際に煙が出始める温度のことです。この温度を超えると、油の成分が分解され始め、風味や栄養価が損なわれるだけでなく、有害物質が発生する可能性があります。

発煙点が重要な理由

発煙点は、その油がどのような調理法に向いているかを判断する重要な指標となります。

  • 発煙点が高い油:揚げ物や高温での炒め物に適しています。煙が出にくいため、油の劣化が比較的ゆっくりと進みます。
  • 発煙点が低い油:加熱調理には向かず、ドレッシングやマリネなど、生で使うのが適しています。

発煙点に影響を与える要因

同じ種類の油でも、発煙点は以下のような要因で変動します。

  1. 精製度: 精製度の低い油(未精製のバージンオイルなど)は、不純物や水分、遊離脂肪酸を多く含むため、発煙点が低くなる傾向があります。一方、精製された油は不純物が取り除かれているため、発煙点が高くなります。
  2. 劣化度: 一度使った油は、酸化が進み発煙点が低下します。揚げ物で使いまわした油は、新鮮な油よりも低い温度で煙が出やすくなります。
  3. 油の種類: 油に含まれる脂肪酸の種類によって、もともとの発煙点が異なります。熱に強い飽和脂肪酸や一価不飽和脂肪酸を多く含む油は発煙点が高い傾向があります。

発煙点とよく混同されるものに「発火点」があります。発火点は、油が自然に燃え始める温度で、発煙点よりもはるかに高い温度です。発煙点に達したからといって、すぐに火事になるわけではありませんが、油の劣化が始まるサインとして注意が必要です。

発煙点が高い油(200℃以上)

これらの油は高温調理に向いています。

  • 米油: 250℃
  • アボカドオイル: 250℃
  • 精製された菜種油(キャノーラ油): 220℃
  • ごま油: 210℃
  • ココナッツオイル: 200℃

発煙点が中程度の油(170℃〜200℃)

炒め物や、短時間の加熱調理に適しています。

  • バージンオリーブオイル: 190℃
  • ピュアオリーブオイル: 210℃
  • コーン油: 232℃
  • 大豆油: 232℃
  • 落花生油: 227℃

発煙点が低い油(170℃以下)

加熱調理には向かず、ドレッシングなど生食に適しています。

  • アマニ油: 107℃
  • えごま油: 107℃
  • ごま油(生搾り): 160℃
  • バター: 150℃

発煙点は、油が煙を出し始める温度であり、この温度に達すると油は劣化し始めます。同じ種類の油でも、精製されているか未精製かによって発煙点が大きく異なることに注意が必要です。