人間の対人関係や親密な絆の形成における行動や感情の傾向の「愛着スタイル」について

「愛着スタイル」は、人間の対人関係や親密な絆の形成における行動や感情の傾向を指します。これは幼少期の養育者との関係が元となり、成人後の恋愛や友情、仕事での人間関係にも影響を与えるとされています。主に以下の4つのスタイルに分類されます:


1. 安定型(Secure Attachment)

  • 特徴: 自己肯定感が高く、他者を信頼しやすい。人間関係においてオープンであり、親密な絆を築くことに安心感を持っています。
  • 形成の背景: 幼少期に親や養育者からの一貫した愛情と反応を受け取った場合に形成されやすい。
  • 成人後の傾向: 健康的な恋愛や友人関係を築きやすく、困難に直面してもパートナーと協力して問題を解決できます。

2. 回避型(Avoidant Attachment)

  • 特徴: 親密な関係に対して距離を置き、感情的な依存を避ける傾向があります。他者に対する信頼感が低く、独立を重視することが多い。
  • 形成の背景: 幼少期に養育者が感情的に無反応、または冷淡であった場合に発達しやすい。
  • 成人後の傾向: 人間関係で自立を強調し、深い感情的なつながりを避けることがあります。

3. 不安型(Anxious Attachment)

  • 特徴: 他者からの承認を強く求め、拒絶されることを恐れる傾向があります。親密な関係において、相手に依存しやすい。
  • 形成の背景: 幼少期に一貫しない愛情を受けたり、親が過度に干渉的であった場合に形成されやすい。
  • 成人後の傾向: 恋愛関係で相手に執着したり、愛されていないという不安を頻繁に感じることがあります。

4. 無秩序型・混乱型(Disorganized Attachment)

  • 特徴: 愛情を求めつつも他者に対する不信感が強く、対人関係で矛盾した行動を示すことがあります。
  • 形成の背景: 幼少期に虐待やトラウマ、愛情と恐怖が混在した関係を経験した場合に発達しやすい。
  • 成人後の傾向: 親密な関係において不安と回避が混在し、安定した絆を築くのが難しい場合があります。

影響と活用

  • 愛着スタイルは固定されたものではなく、心理療法や自己反省を通じて改善可能です。
  • 恋愛関係や人間関係をより良くするために、自分や相手の愛着スタイルを理解することが役立ちます。
  • 愛着スタイルに関する診断テストや、心理学的なアプローチを提供する専門家も多く存在します。

愛着スタイルは、大人になった後も変化する可能性があります。自分に合った改善方法やアプローチを取り入れることで、より良い人間関係を築くことが可能です。また、相手の愛着スタイルを理解することで、パートナーシップや人間関係のトラブルを減らすことにも繋がります。

参考動画:  

「愛着理論①人付き合いを左右する4つの愛着スタイル」  

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