銀行にお金を預けるメリットとデメリットと利息について

銀行にお金を預けることには、多くのメリットとデメリットがあります。以下にまとめました。

メリット

  • 安全な保管場所: 自宅で現金を保管する「タンス預金」と異なり、盗難や火災、紛失のリスクからお金を守ることができます。
  • 利息が付く: 預けたお金に対して、一定期間ごとに利息が付きます。現在は低金利の時代ですが、お金をただ保管しておくよりは増える可能性があります。
  • 預金保険制度による保護: 銀行が破綻した場合でも、「預金保険制度」によって預金者の資産が保護されます。対象となる預金は、1つの金融機関につき1人あたり元本1,000万円までとその利息が保護されます。決済用預金(無利息、払い戻し自由など)は全額保護されます。
  • 便利な決済機能: 給与の受け取りや、公共料金・クレジットカードの自動引き落としなど、お金のやり取りをスムーズに行うことができます。振込機能も利用できます。
  • 家計管理に役立つ: 通帳やインターネットバンキングで取引履歴を確認できるため、家計簿代わりとしてお金の出入りを把握しやすいです。

デメリット

  • 金利が低い: 現在の超低金利時代においては、預金だけで資産を大きく増やすことは難しいです。もらえる利息よりもATM手数料が高くなることもあります。
  • インフレリスク: 物価が上昇するインフレが起こると、お金の価値は相対的に下がってしまいます。例えば、今100万円で買えるものが、インフレによって110万円にならないと買えなくなった場合、銀行に預けている100万円の価値は目減りしたことになります。
  • 中途解約の制約(定期預金の場合): 普通預金は自由に出し入れできますが、定期預金は原則として満期まで引き出すことができません。満期前に解約すると、当初の予定よりも低い金利が適用されることがあります。
  • 手数料がかかる場合がある: 時間外や提携外のATM利用、他行への振込など、取引内容によっては手数料が発生することがあります。

銀行の利息は、銀行の種類や預金の種類(普通預金、定期預金など)、預入期間、金額などによって大きく異なります。ここでは、いくつかの具体的な数字の目安を挙げますが、最新の金利は各銀行のウェブサイトで必ず確認してください。

銀行の金利

普通預金の金利

普通預金は、いつでも自由にお金を引き出せるのが特徴です。その分、金利は一般的に低く設定されています。

  • 大手メガバンク(三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行など):
    • 一般的な普通預金金利は、年**0.2%**前後となっていることが多いです。
  • ネット銀行や地方銀行、信用金庫など:
    • ネット銀行は、店舗を持たないため運営コストが低く、その分を金利に上乗せしているケースが多く見られます。キャンペーン金利や、特定の条件(給与受取口座に指定、特定のサービスと連携など)を満たすことで、**0.5%**やそれ以上の高金利が適用されることもあります。

定期預金の金利

定期預金は、一定期間(1年、3年、5年など)お金を引き出さないことを約束する預金です。普通預金よりも高い金利が設定されています。

  • 大手メガバンク:
    • 1年ものの定期預金で年0.2%台後半、3年や5年で年0.3%台など、預入期間が長いほど金利が高くなる傾向があります。
  • ネット銀行や地方銀行、信用金庫など:
    • 普通預金と同様に、メガバンクよりも高金利の傾向にあります。特に、新規顧客向けのキャンペーン金利として、1年もので年**1.0%**といった非常に高い金利が提供されることもあります。

具体的な計算例

仮に、金利が年**0.2%**の普通預金に100万円を預けた場合の利息を計算してみましょう。

  • 税引前の利息:
    • 1,000,000円×0.2%=2,000円
  • 税引後の利息:
    • 利息には20.315%(所得税15.315% + 地方税5%)の源泉分離課税が適用されます。
    • 2,000円×(1−0.20315)=1,593.7円
    • ※1円未満は切り捨て

このように、金利がわずか数%の差でも、預ける金額や期間が大きくなるほど、受け取れる利息の差は無視できないものになります。

注意点:

  • 上記の金利はあくまで目安であり、日々変動します。
  • 特定の条件を満たさないと、高金利が適用されない場合があります。
  • キャンペーン金利は期間限定であるため、終了後は通常の金利に戻ることが多いです。

まとめ

銀行にお金を預けることは、安全に資産を管理し、日々の生活を便利にするための有効な手段です。特に、緊急時のための生活資金や、近いうちに使用する予定がある資金を保管するのに適しています。

一方で、「お金を増やす」という目的においては、低金利やインフレリスクといったデメリットがあるため、預金だけでなく、投資など他の資産運用方法も検討することが重要です。