心筋梗塞の原因・症状・治療・予防を徹底解説!「胸の激痛」20分が命を分ける

心筋梗塞(しんきんこうそく)は、心臓の筋肉(心筋)に血液が十分に届かなくなり、一部が壊死(死んでしまう)する病気です。一般的には「心臓発作」とも呼ばれます。以下に、原因・症状・治療・予防まで、わかりやすくまとめます。


1. 原因

心筋に血液を供給する冠動脈が詰まることが主な原因です。 

  • 動脈硬化:血管の内壁にコレステロールなどが溜まり、プラーク(塊)ができます。
  • 血栓:プラークが破裂すると血小板が集まり、血管が急に詰まります。
  • その他:血管の痙攣、血栓が他の場所から飛んでくる(塞栓)など。

リスク要因(なりやすい人) 

  • 高血圧、糖尿病、脂質異常症 
  • 喫煙、肥満、運動不足 
  • 家族歴(親や兄弟に心筋梗塞の人がいる) 
  • ストレス、加齢(特に男性45歳以上、女性55歳以上)

2. 症状(急に現れることが多い)

主な症状特徴
胸痛胸の中央が締め付けられるような激しい痛み。20分以上続く。
冷や汗急に汗がドッと出る。
息切れ呼吸が苦しくなる。
吐き気・嘔吐胃の不快感を伴うことも。
左肩・腕・あごの痛み痛みが広がる(放散痛)。

注意:女性や高齢者、糖尿病の人は「胸痛が弱い」「症状が曖昧」な場合もあります(例:疲労感、胃痛だけ)。


3. 緊急時の対応(命に関わるので迅速に!)

  1. 胸痛が20分以上続く → すぐに救急車(119)を呼ぶ
    • 待っている間は安静にし、ニトログリセリン(処方されている場合のみ)を使用。
  2. 発症から6〜12時間以内に治療を受けると、心筋のダメージを最小限にできます。

4. 診断と治療診断

  • 心電図(ECG):異常波形(ST上昇など)で判断。
  • 血液検査:心筋が壊れると出るトロポニンなどの値が上昇。
  • 冠動脈造影:カテーテルで血管の詰まり具合を確認。

治療

治療法内容
血栓溶解療法発症早期に薬で血栓を溶かす(時間制限あり)。
カテーテル治療(PCI)詰まった血管を風船で広げ、ステント(網状の筒)を入れる。
バイパス手術(CABG)重症の場合、別の血管で迂回ルートを作る。
薬物療法抗血小板薬(アスピリン)、スタチン、β遮断薬など。

5. 予防方法

生活習慣具体例
禁煙タバコは血管を傷つけ、血栓をできやすくする。
食事塩分・糖分・脂質を控え、野菜・魚・食物繊維を多めに。
運動週150分以上の有酸素運動(ウォーキング、ジョギング)。
体重管理BMI 25未満を目指す。
定期検診血圧・血糖・コレステロールをチェック。

6. 予後(その後)

  • 治療が早ければ生存率は90%以上
  • 再発予防のため、薬の継続生活習慣の改善が必須。
  • 心不全や不整脈のリスクが残るため、定期通院を。

まとめ

心筋梗塞は「時間との勝負」です。
胸痛が20分以上続く → 迷わず119番
普段から
禁煙・運動・健康診断でリスクを減らしましょう。