乳幼児・小児の「熱性けいれん」(インフルエンザなど高熱時によく起こる)の
詳細な対処法を、**日本小児科学会・厚生労働省・CDC基準(2025年時点)**に基づいてまとめました。
**「今すぐやるべきこと」+「自宅準備」+「再発防止」**まで完全網羅!
1. 熱性けいれんとは?(まず理解)
| 項目 | 詳細 |
|---|
| 定義 | 38℃以上の熱で起こるけいれん(6ヶ月〜5歳が90%) |
| 種類 | – 単純型(95%):5分以内、全身ピクピク、1日1回 – 複雑型(5%):15分超、片側だけ、1日複数回 → 脳症リスク |
| 原因 | 熱が脳を刺激(インフル・RSウイルスなど) |
| 予後 | 単純型はほぼ後遺症なし |
2. けいれんが起きた瞬間!対処フロー(超重要)
【1】時計を見る(開始時間)
↓
【2】安全確保 → 119判断
↓
【3】けいれん中対応
↓
【4】終了後ケア
| ステップ | 具体的な行動 | 理由 |
|---|
| ① 時間確認 | スマホで秒単位で記録 | 5分超で救急必須 |
| ② 安全確保 | – 床に寝かせる(硬い場所NG) – 頭を保護(タオル) – 周囲の物をどける | ケガ防止 |
| ③ 119判断 | 下記のいずれかで即119 – 5分以上続く – 呼吸止まる/唇青い – 2回目発作 – 意識戻らない | 脳症・低酸素リスク |
| ④ けいれん中 | – 横向き(回復体位) – 口に何も入れない(舌噛み神話×) – 服を緩める | 誤嚥・窒息防止 |
| ⑤ 終了後 | – 座薬(ダイアップ)挿入(医師事前処方) – 体を冷やす(脇・首) – 救急車待機 | 再発防止+解熱 |
絶対NG:
3. 自宅に準備すべきもの(今すぐ揃えて!)
| アイテム | 用途 | 備考 |
|---|
| ダイアップ座薬 (0.2mg/kg) | けいれん5分超で即挿入 | かかりつけ医に事前処方 |
| 体温計(耳式/脇式) | 38℃超で警戒 | リアルタイム測定 |
| 冷却シート | 首・脇・鼠径 | 解熱補助 |
| スマホ(119録画可) | 発作映像を医師に見せる | 診断に超有用 |
| 救急メモ | 発作時間・熱・薬を記録 | 救急隊に渡す |
4. 病院到着後の流れ
| 段階 | 内容 |
|---|
| 救急室 | 酸素・点滴・脳波検査(複雑型) |
| 診断 | インフル迅速検査+髄液検査(必要時) |
| 治療 | 抗けいれん薬(ミダゾラム点鼻)+解熱 |
| 入院判断 | 複雑型・2回発作・乳児はほぼ入院 |
5. 再発防止・次回対策
| 対策 | 具体例 |
|---|
| 高熱時予防 | 38.5℃超でカロナール座薬(医師指示) |
| 家族教育 | 全員で「5分ルール」共有 |
| ダイアップ常備 | 冷蔵庫(有効期限確認) |
| 発作歴登録 | 母子手帳に「熱性けいれん歴」記載 |
| ワクチン | インフルワクチンで重症化リスク30%↓ |
6. 親のQ&A(よくある疑問)
| 質問 | 回答 |
|---|
| 何歳まで? | 5歳超でほぼゼロ(脳成熟) |
| てんかんになる? | 単純型は1%未満 |
| 予防薬飲む? | 通常不要(副作用>利益) |
| 兄弟もなる? | 遺伝傾向あり(家族歴確認) |
まとめ:「5分ルール」が命綱
けいれん開始
↓
【時計見て】5分以内 → 安全確保+座薬
↓
【5分超】→ 119+座薬
↓
終了後 → 解熱+救急受診
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