[脳卒中の種類を比較]脳梗塞、脳出血、くも膜下出血の違いと、命運を分ける緊急サイン

脳卒中は、脳梗塞(血管が詰まる)、脳出血(血管が破れる)、くも膜下出血(動脈瘤が割れる)の3種類に分類され、それぞれが全く異なる発症メカニズム、典型的な症状、そして治療のゴールデンタイムを持っています。特に死亡率が高いのは、急激な症状を伴う脳出血とくも膜下出血です。

脳梗塞、脳出血、くも膜下出血の違い

脳梗塞・脳出血・くも膜下出血の違いを超わかりやすく1表にまとめました!

項目脳梗塞(のうこうそく)脳出血(のうしゅっけつ)くも膜下出血(くもまくかしゅっけつ)
割合(日本)約70〜75%約15〜20%約5〜10%
何が起こってる?脳の血管が詰まる脳の中の血管が破れる脳の表面の血管(動脈瘤)がパーンと破裂
主な原因動脈硬化・心房細動・高血圧高血圧が9割!動脈瘤(生まれつき+加齢)
典型的な発症シーン寝ていて朝起きたら片麻痺日中活動中(トイレでいきんだ時も!)何の前触れもなく突然
一番の症状片側のマヒ・しびれ・ろれつが回らない激しい頭痛+吐き気+片麻痺「バットで殴られた」「雷が落ちた」ような最悪の頭痛
頭痛は強い?ほとんどない強い(半数以上)超強い(9割以上)
意識はある?だいたいあるすぐにボーッとする人が多い半分以上の人が即意識不明
発症時の血圧普通〜やや高めめちゃくちゃ高い(200以上もザラ)高い
治療のゴールデンタイム発症から4.5時間以内(t-PA)〜24時間以内(血栓回収)超早期に血圧を下げる(手術はケースによる)再出血を防ぐ手術(72時間以内が勝負)
再発予防の薬抗血小板薬(アスピリンなど)or 抗凝固薬血圧の薬が最重要手術(コイル栓塞orクリッピング)
死亡率(30日以内)約5〜15%約30〜50%約30〜50%(半分は病院に着く前に亡くなる)
イメージのキーワード「詰まる=水道管のゴミ詰まり」「破れる=ホースが爆発」「コブが割れる=風船がパーン!」

超シンプルに一言で言うと

  • 脳梗塞 → 脳の血管が「ゴミで詰まる」
  • 脳出血 → 脳の中の血管が「高血圧で破れる」
  • くも膜下出血 → 脳の表面の「コブが突然割れる」