
脳卒中後のリハビリテーションは、単に麻痺した手足を動かすだけではなく、発症したタイプ(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血)に合わせて、戦略、開始時期、主要な訓練内容を最適化する必要があります。特に**「どれだけ早く始めるか」**が、1年後の生活を劇的に変える最大の鍵となります。
脳卒中のリハビリを比較
| 項目 | 脳梗塞 | 脳出血 | くも膜下出血 |
|---|---|---|---|
| リハビリ開始時期 | 超早い!(発症1〜2日目から) | 遅め(出血が落ち着くまで1〜3週間待つ) | 手術後すぐ〜1週間以内(脳圧が落ち着いたら) |
| リハビリの最大目標 | 「歩いて帰る」 | 「少しでも動けるように」 | 「頭を元の状態に戻す」 |
| 一番大事なリハビリ | 運動麻痺(手足) | 運動麻痺+高次脳機能障害 | 認知機能(記憶・注意力・意欲) |
| 歩行回復の見込み | ◎ すごく良い(70〜90%) | △ 悪い(30〜50%) | ◎ かなり良い(80%以上) |
| 手の細かい動き回復 | △〜○ かなり個人差 | × かなり厳しい | ○ わりと戻りやすい |
| 言語リハビリ(失語) | ◎ めっちゃ必要 | ○ 必要 | △ あまり必要ない |
| 認知リハビリ必要度 | ○ ラクナ繰り返しの人に必要 | ◎ 超必要 | ◎◎ 生存者の7〜8割が必要 |
| 平均リハビリ期間 | 3〜6ヶ月(軽度なら1〜2ヶ月で終わり) | 6〜12ヶ月以上 | 6〜18ヶ月(頭のリハビリが長引く) |
| ロボット・最新機器が効く | ◎ めっちゃ効く(特に麻痺) | △ あまり効かない | ○ 注意力訓練に使うことも |
| 復職・社会復帰率 | 50〜70% | 20〜40% | 50〜70%(でも「前と同じ仕事」は3割くらい) |
| 患者さんが一番つらいこと | 「手が思うように動かない」 | 「体が動かない+頭が働かない」 | 「体は動くのに頭がボーッとして集中できない」 |
| 家族が一番大変なこと | 麻痺の介助 | 全介助+感情の爆発対応 | やる気ゼロ・うつ対応 |
一言で言うとリハビリの特徴
- 脳梗塞 → 「体を動かすリハビリ」 → 回復が早くて目に見える!
- 脳出血 → 「体+頭のダブルリハビリ」 → 長くて根気がいる…
- くも膜下出血 → 「頭のリハビリがメイン」 → 見た目は元気なのに中身が大変
最近のトレンド(2025年現在)
- 脳梗塞:ロボットスーツ(HAL)や電気刺激で「奇跡の回復」が増えてる
- くも膜下出血:VRを使った認知リハビリが急増(ゲーム感覚で脳トレ)
リハビリは「どれだけ早く始めるか」「毎日どれだけやるか」で結果が天と地ほど違います!
特に脳梗塞は「1日でも早く始めると1年後の生活が劇的に変わる」ことが科学的に証明されています。
