
LINE(ライン)アカウントが第三者に不正にログインされる「乗っ取り」は、金銭を要求する詐欺メッセージの拡散や、大切な個人情報・トーク履歴の漏洩につながる重大なセキュリティトラブルです。乗っ取りの主な原因は、「パスワードの使い回しによる漏洩」や、巧妙な手口を使った「フィッシング詐欺」にあります。
この記事では、LINEアカウントが乗っ取られる具体的な原因と手口を解説し、「乗っ取りに気づいた時の緊急対策とアカウント復旧手順」を詳しくご紹介します。さらに、二度と被害に遭わないための「決定的な予防策(特にセキュリティ設定)」もまとめています。大切なLINEアカウントと友人を守るため、今すぐ対策を確認しましょう。
LINEアカウント乗っ取りの主な原因
LINEアカウントが乗っ取られるのは、主に以下の手口により、ログイン情報(電話番号、パスワードなど)が第三者の手に渡ってしまうためです。
| 原因 | 詳細 |
| 1. パスワードの使い回し | 他のサービス(SNS、ECサイトなど)で利用しているパスワードをLINEでも使い回しており、その他サービスから流出した情報が悪用される。 |
| 2. フィッシング詐欺 | LINEの公式を装った偽のメールやメッセージを送り、「アカウント連携」や「緊急認証」と称して、偽のサイトでログイン情報(ID/パスワード)を入力させる手口。 |
| 3. PINコードの漏洩 | 過去のLINEアカウント引き継ぎで利用した4桁のPINコードが漏洩し、不正利用される(現在はセキュリティが強化され、以前よりリスクは減少)。 |
| 4. 不正なアプリ連携 | 信頼できない外部アプリやツールにLINEアカウントへの**アクセス権(連携)**を与えてしまい、そのアプリ経由でログイン情報が盗まれる。 |
| 5. 端末の盗難・紛失 | ログイン状態の端末が他人の手に渡り、そのままアカウントを悪用される。 |
緊急対策:乗っ取りに気づいたらすぐに行うこと
アカウントが乗っ取られたと気づいた(意図しないメッセージの送信、ログインできないなど)場合は、以下の手順で迅速に対応します。
ステップ1:パスワードの変更(最優先)
- パスワードをリセット:
- LINEのログイン画面の「パスワードを忘れた場合」から、登録メールアドレスまたは電話番号を入力し、新しいパスワードを緊急で設定し直します。
- 他のサービスも変更:
- LINEで使っていたパスワードを他のサービスでも使い回していた場合は、それらのパスワードも全て変更します。
ステップ2:不正ログインの遮断
- PC版/iPad版のログイン解除:
- LINEアプリの「設定」 → 「アカウント」 → 「ログイン中の端末」を確認し、身に覚えのないPCやタブレットからのログインを「ログアウト」させます。
- ログイン許可の無効化:
- 「設定」 → 「アカウント」 → 「ログイン許可」をオフにします(これにより、PCやiPadなどからのログインが一時的にできなくなります)。
ステップ3:LINE運営への報告
- 問題報告フォームを利用:
- 公式サイトの「LINEお問い合わせフォーム」から「不正アクセス・乗っ取り」を選択し、状況を詳細に説明して報告します。これにより、アカウントの利用停止や調査が進められます。
- 友人・知人に通知:
- 他の連絡手段(電話、メール、別のSNS)を使い、LINEアカウントが乗っ取られたこと、送られているメッセージはすべて無視するよう、友人・知人に注意喚起します。
予防策:二度と乗っ取られないためのセキュリティ強化
被害を未然に防ぐため、以下の予防策は必ず実施してください。
1. パスワードとメールアドレスの登録(必須)
- 強力なパスワード: パスワードは他のサービスと使い回さず、推測困難なもの(大文字・小文字・数字・記号を含む)を設定する。
- メールアドレスの登録: 予期せぬトラブルに備え、「設定」 → 「アカウント」からメールアドレスを登録し、最新の状態に保つ。
2. PINコードの無効化と引き継ぎ準備
- PINコードの設定/確認: 「設定」 → 「アカウント」 → 「PINコード」を設定しているか確認します。
- 二段階認証の利用: LINEでは特定の二段階認証機能はありませんが、「設定」 → 「アカウント引き継ぎ」で「アカウントを引き継ぐ」をオフにしておくことで、不正な引き継ぎを防止できます。
3. 不審なメッセージへの注意(最重要)
- ログイン情報を求められても無視: LINEの公式を装い、メールやSMSでパスワードや認証コードの入力を求めるメッセージはすべてフィッシング詐欺です。絶対にURLをクリックしたり、情報を入力したりしないでください。
- 連携サービスを厳選: 信頼できる提供元か確認できない外部アプリへのアクセス許可は与えない。
これらの対策を行うことで、LINEアカウントのセキュリティを大幅に向上させ、乗っ取りのリスクを最小限に抑えることができます。
