
ソーラーパネルの廃棄には、一般的に住宅用(戸建て)で10万円〜40万円程度の費用がかかるのが相場です。
単に「捨てる費用」だけでなく、屋根から降ろす作業費や足場代、運搬費などが積み重なるため、内訳を知っておくことが重要です。
1. 費用の内訳(住宅用・パネル20枚程度の例)
費用の目安を項目別にまとめると以下のようになります。
| 項目 | 費用の目安 | 備考 |
| 撤去作業費 | 約5万〜15万円 | パネルの取り外し、架台の解体、配線処理 |
| 足場設置代 | 約10万〜15万円 | 屋根の形状や高さによって必須(リフォームと同時なら節約可) |
| 収集運搬費 | 約2万〜5万円 | 産廃処理施設までのトラック運搬代 |
| 処分・リサイクル費 | 約2万〜6万円 | パネル1枚あたり1,000円〜3,000円程度 |
| 合計 | 約20万〜40万円 | ※条件により変動 |
2. 金額を左右する3つのポイント
- 足場の有無: 平屋や緩やかな屋根で足場が不要な場合は、10万円以上安くなることがあります。逆に、外壁塗装や屋根の拭き替えと一緒に撤去すれば、足場代を共有できるためお得です。
- パネルの枚数と種類: 一般的なシリコン系より、特殊な「化合物系」パネルは有害物質(カドミウムなど)の処理が必要で、処分単価が上がることがあります。
- 「産業廃棄物」扱い: ソーラーパネルは家庭ごみとして捨てられません。必ず自治体の許可を得た専門業者に依頼する必要があります。
3. 費用を安く抑えるコツ
- 相見積もりを取る: 撤去業者によって数万円〜十数万円の差が出ることがよくあります。
- リユース(買取)を検討する: まだ発電ができる状態であれば、中古パネルとして買い取ってくれる業者もあります。この場合、廃棄費用がゼロ(あるいはプラス)になる可能性もあります。
- 2025年以降の新制度: 国はリサイクルを推進しており、メーカーがリサイクル費用を一部負担する仕組みなどの検討が進んでいます。廃棄のタイミングで最新の補助金や制度が出ていないかチェックすることをおすすめします。
4. 結局、元は取れるの?
【2026年最新版】太陽光発電(5kW)の20年間トータル見積もり
※標準的な戸建て住宅(5kW設置)を想定
| 項目 | 時期 | 金額(目安) | 備考 |
| 1. 初期導入費用 | 0年目 | 約135万円 | 本体、架台、工事費、申請代行込み |
| 2. 定期点検費用 | 4〜5年毎 | 約10万円 | 20年間で計4回実施と想定 |
| 3. パワコン交換費用 | 10〜15年目 | 約35万円 | 精密機器のため1回は交換が必要 |
| 4. 廃棄・撤去費用 | 20年目〜 | 約35万円 | 足場代、運搬、リサイクル料込み |
| 合計(支出総額) | 約215万円 |
各項目の詳細解説
① パワーコンディショナの交換(35万円)
パネル自体は20〜30年持ちますが、電気を変換する「パワーコンディショナ」は家電に近く、10〜15年で寿命を迎えます。
- 2026年現在の交換相場は本体20万円+工事費15万円程度です。
② メンテナンス費用(20年で10万円)
義務ではありませんが、4年に1度程度の点検が推奨されています(1回約2.5万円)。2026年以降は、安全性の観点から定期点検の重要性がより強調されるようになっています。
③ 廃棄費用の「強制積立」について
2024年度から本格導入された制度により、FIT(売電)期間の後半10年間で、売電収入から自動的に廃棄費用が差し引かれる仕組みになっています。
- そのため、20年後に「いきなり35万円を現金で用意する」必要はなく、実質的には売電収入がその分減る形で「前払い」している状態になります。
20年後の収支シミュレーション(参考)
これだけの費用をかけて「元が取れるか」の目安です。
- 電気代削減+売電収入: 年間 約15万〜18万円
- 20年間の合計メリット: 約300万〜360万円
- トータル収支: メリット(300万〜) ー 支出(215万) = 約85万円〜のプラス
2026年の注目ポイント
現在は「電気を買う価格」が「売る価格(FIT)」を大きく上回っているため、売るよりも「自分の家で使い切る(蓄電池とのセット)」方が、20年間のトータルメリットはさらに1.5倍ほど大きくなる傾向にあります。

