
公式AMPプラグイン for WordPress の要約
目的とメリット
- 目的: ウェブサイトにAMPの技術を導入し、高速で、美しく、安全で、魅力的で、アクセスしやすい「ユーザーファースト」なサイトを簡単に構築できるようにします。
- 効果: Googleの**ページエクスペリエンス(PX)やCore Web Vitals(CMV)**などの指標を改善し、ユーザー体験を向上させます。
- 対象: モバイルだけでなく、デスクトップを含む全てのデバイスに対応します(AMPはもはやモバイル専用ではありません)。
- 対象ユーザー: 技術的な知識がある開発者から、知識のない一般ユーザーまで、全ての人に役立つことを目指しています。
主な機能
- AMP対応の自動化: AMPに必要なマークアップの生成を自動で行い、通常のWordPressのコンテンツ作成フローを変える必要がありません。
- 強力な検証・修正ツール: AMPの互換性問題(検証エラー)が発生した場合、その原因を特定し、問題解決を支援する仕組みを提供します。互換性のないマークアップの削除や、非対応プラグインの機能を抑制することも可能です。
- 開発者支援: WordPress開発者がAMP対応コンポーネントを容易に構築できるよう、詳細なデベロッパーツールを提供します。
- AMPページの最適化提供: モバイルリダイレクトや、最適化されたAMPページの生成(AMP Optimizerの移植版を利用)をデフォルトでサポートします。
3つのテンプレートモード(導入の柔軟性)
サイトのテーマやプラグインの互換性に応じて、以下の3つのモードから選択できます。
モード名 | 特徴 | 適しているケース |
標準モード (Standard) | テーマは1つ。サイト全体が完全にAMPバージョンのみになる理想形。 | テーマやプラグインが完全にAMP互換である場合。開発リソースがある場合。 |
移行モード (Transitional) | テーマは1つ。各ページにAMP版と非AMP版の2バージョンが存在。 | テーマが完全に互換性はないが、機能的な違いが許容できる場合。モバイルユーザーにAMP版を提供しつつ、デザインの一貫性を保ちたい場合。 |
リーダーモード (Reader) | AMP用と非AMP用で2つの異なるテーマを使用。サイトは2バージョン存在。 | テーマがAMPと大きく互換性がない場合。または、専門知識がないため、シンプルで堅牢なワークフローを求める場合。 |
エコシステムの状況
- Astra、Newspackなどのテーマや、Yoast、WP Formsなどの人気プラグイン開発者が、公式AMPプラグインをサポートするために協力しており、多くのコンポーネントが互換性を持って動作します。
サポート
- FAQページ、豊富なドキュメント、サポートフォーラム、GitHub(バグ報告や機能要求)でサポートを提供しています。必要に応じて、専門家(フリーランサーや企業レベルのエージェンシー)も利用可能です。
AMPプラグインに対するレビューの要約
全体として、レビューはプラグインの技術的な不安定性、互換性の問題、およびウェブサイト全体への悪影響を指摘するものが支配的でした。
1. 致命的なエラーとサイトの破壊
- クリティカルエラーの発生: WordPressのバージョンアップデート(例:6.4.1)後にプラグインが致命的なエラーを引き起こし、サイト全体が機能しなくなる問題が報告されています。
- 削除後の問題: プラグインを削除しても問題が残ることがあり、特に「トラブルシューティングモード」が解除されずに他の全てのプラグインに影響を及ぼすという報告がありました。
- サイト機能の低下: サイトが正常に機能しなくなるため、削除せざるを得なかったケースが複数あります。
2. 互換性と技術的な欠陥
- 他のプラグインとの非互換性: ほとんどの他のプラグインと互換性がないとスキャン結果で示されたり、一般的に互換性の問題が絶えず発生していると指摘されています。
- 最も人気のあるテーマやプラグインとの非連携: 多数の開発者がいるにもかかわらず、競合他社に比べて機能が劣り、主要なコンポーネントとも連携しないと批判されています。
- 技術的なバグ: 非AMPページで
rel
属性が空になっているといった具体的な技術的バグの指摘もありました。
3. SEOとユーザー体験への懸念
- SEOへの悪影響: AMPのレンダリングが、ユーザー体験のためにサイトに行った作業を「台無しにし」、SEOが最悪になるとの意見がありました。
- Googleへの利点のみ: AMPはサイト運営者ではなく「Googleが自分の作業で儲けるのを助けるだけだ」という強い批判がありました。
- 速度低下: プラグインを削除したらエラーは解決したが、結果としてウェブサイトの速度が低下してしまったという報告もあります。
4. 強制的な動作と不信感
- マルウェアのような振る舞い: ユーザーから「AMPはマルウェアだ」と表現されており、**非アクティブ化や削除を試みても「何度も復活してくる」**という現象が報告されています。
5. 肯定的なレビュー
- 否定的な意見が多い中で、「非常に良いプラグイン」であり、「サポートも良い」とする肯定的なレビューもわずかながらありました。