透析になった時の余命ってどのくらい?

今回は患者からの質問などでもけっこうな頻度で耳にする機会のある「透析になった時の余命」について書いていこうと思います。

透析がつらいとか予後が悪いとかの話はメディアなんかでもよく耳にすることが多いかと思います。しかしながら透析自体は腎不全に対する治療ということでしかありません。

透析になったからといって余命や寿命に影響を与えるといったことはありません。むしろ透析を行わなければ短くて一週間、長くても一ヶ月程度で命を落としてしまいます。

ではなぜ透析になったことで余命や寿命、生存率の話題が持ち上がるのかというと、どちらかというと透析になった原因の方に問題があることが多いです。

その代表的な疾患の中に糖尿病があります。

糖尿病は数ある疾患の中でも合併症についてはかなり厄介です。理由としては血管と神経系にダメージを与えるからです。三大合併症として以下のようなものがあります。

①神経症 神経機能が悪くなり痛みに気が付かなくなり病気が悪化するまでわからない。

②網膜症 目が見えなくなる。

③腎症 腎臓が動かなくなる。透析になる原因になります。

その他にも血管にダメージがいくことで心疾患で代表的な心筋梗塞や脳疾患も合併する可能性が高くなるので糖尿病が万病の基になります。

では本題の透析になった時の余命はどの位になるのかというと

「一般の方とほぼ変わりません」

普通に100歳まで生きられて寿命を遂げられる方も沢山いらっしゃいます。

他の情報で透析をやっているの余命が平均で5~10年程度という情報を得た方もいらっしゃると思うので補足するとそもそも透析の導入が多いのが70~80歳の人です。

ということでそこから5~10年を足すと日本人の平均寿命ということになります。

透析自体はネガティブで大変な治療に感じるかもしれませんが実際にはそこから透析が原因で悪くなることはほとんどありません。もちろん治療なので副作用がでる人もいます。

正しい知識をつければそこまで悲観的になることはありません。

では今回はこのあたりで終わろうかと思います、最後まで読んで下さってありがとうございました。